さつき先生 人間ドックがん検診には市区町村の住民健診に代表される対策型検診と、人間ドックに代表される任意型検診があります。

任意型検診(人間ドックなど)を受けるメリットは、住民健診の検査項目にはない検査が受けられたり、同じがん検診でもより詳しい検査が受けられます。
がん以外の疾病をチェックしたり、検査結果に基づいて食事や運動など生活習慣の改善アドバイスも受けられます。

ここでは人間ドックでのがん検診(任意型検診)の内容や検診の流れ、検査内容、検査費用などをお話ししていきます。

 
 

 

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人間ドックのがん検診(任意型検診)の目的とは?

任意型検診(人間ドックなど)の目的は個人が自分の死亡リスクを下げるために受けるもので、自分が希望するがんの検診をカスタマイズして受けられるのが特徴です。

市区町村のがん検診と比べると自己負担額は増えますが、市区町村の検診ではカバーできない検診を確実に実施できるのが魅力で、一度にいろいろな検査ができます。

人間ドックの内容・対象年齢・受診間隔は?

人間ドックはがんの有無以外に他の疾患の有無なども調べることができます。
つまり自分の身体をまるごと検査できます。

対象年齢は特にきまりはありませんが、生活習慣病のリスクが高まる40歳代から受けるのがおすすめです。
体力が低下する50歳代はがん以外にも心疾患(心筋梗塞など)脳血管疾患(脳卒中など)の発症リスクが高まるので定期的に検診が重要になります。

受診間隔も特に決まりはありませんが、当然のことながら隔年受診より毎年受診した方が病気を早期に発見し早い段階で治療を開始することができます。

目安として30代は3~5年に1回。40代は2~3年に1回受診するのが望ましいです。
50代以降は毎年受診するのが望ましいでしょう。

厚生労働省による調査によると、生活習慣病による死亡者は40代で5割を超えるという結果からわかるように、がん以外の生活習慣病も注意しなくてはなりません。
特に高血圧の人は動脈硬化や狭心症など血管系疾患を、喫煙者やメタボ体型の人は動脈硬化、高血圧症、高脂血症を発症しやすいのでマメに受診しましょう。

人間ドックの主な検査項目と検査でわかる病気は以下の通りです。

● 人間ドックの基本検査項目

検査項目 検査に関わる疾患
身体計測 高血圧、糖尿病、高中性脂肪血症、高尿酸血症など
血圧 高血圧、低血圧、脳卒中、狭心症、心不全など
心電図 不整脈、狭心症、心筋梗塞、肺気腫など
緑内障、高血圧、白内障、加齢黄斑変性、高眼圧症、糖尿病による目の合併症、動脈硬化の程度など
聴力 難聴、突発性難聴、メニエール病、聴神経腫瘍など
呼吸機能検査 慢性気管支炎、肺気腫、間質性肺炎、肺線維症など
胸部X線 肺がん、肺炎、肺結核、肺気腫、胸水、気胸など
上部消化管X線 胃がん、食道がん、胃潰瘍、胃・十二指腸・食道のポリープ、十二指腸潰瘍、食道潰瘍、食道腫瘍結石、胆石など
上部消化管内視鏡 胃がん、食道がん、逆流性食道炎、胃炎、胃潰瘍、胃ポリープ、十二指腸潰瘍など
腹部超音波 肝臓・すい臓・腎臓の腫瘍、脂肪肝、胆石、腹水など
血液検査 貧血、肝臓の異常、腎臓の異常、高脂血症、糖尿病など
尿検査 糖尿病、腎不全、甲状腺機能亢進症、腎性糖尿、脱水症など
便 大腸がん、大腸ポリープ、消化管の出血性の病気など
内科診察 心臓弁膜症、下肢静脈瘤など

● 人間ドックのオプション検査

検査項目 検査に関わる疾患
乳腺 乳がん、乳腺症など
前立腺 前立腺がん、前立腺肥大など
C型肝炎 C型肝炎ウイルス
婦人科検診 子宮頸がん、トリコモナス膣炎、カンジダ膣炎など

日本人間ドック学会 人間ドック検査項目より

基本検査だけで胃がん、大腸がん、肺がんの検査ができるほか、住民健診には含まれていない食道がん、膵臓がん、腎臓がん、肝臓がんの有無も調べることができます。
尚、乳がんや前立腺がん、子宮頸がん検診はオプション検査として扱われることが多くなっています。

このように人間ドックに代表される任意型検診では、自治体の住民健診(対策型検診)に比べて検査方法をカスタマイズして受けられるのが特徴です。

例えば胃がん検診を例にすると、対策型検診では胃X線検査のみ(自治体によっては胃X線検査か内視鏡検査のどちらかを選べる)ですが、人間ドックでは上部内視鏡やピロリ菌検査を追加するということも可能です。

● 対策型検診と任意型検診の検診方法の比較

がんの種類 任意型検診(人間ドック) 対策型検診(住民健診)
胃がん 上部内視鏡、胃X線デジタル撮影、ABC検診、ピロリ菌検査 胃X線検査、胃内視鏡検査
肺がん 胸部X線検査、胸部X線デジタル撮影、胸部単純CT撮影、喀痰細胞診 胸部X線検査
乳がん 視触診、マンモグラフィ、超音波検査 マンモグラフィと視触診
子宮がん 子宮頚部、子宮体部、経膣 子宮頸がんのみを対象。細胞診
前立腺がん PSA検査(血液検査)、下腹部MRI 基本なし。自治体によっては検査あり
肝臓がん 肝炎ウイルス検査
(血液検査・HBS抗原検査(B型)・HCV抗体検査(C型))
上腹部超音波検査
基本なし。

※上記は一例です。検査内容は各施設によって異なります。


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人間ドックの流れ

人間ドックの検査の流れは以下の通りです。

STEP1 医療機関に人間ドックの予約をとる

このサイトから人間ドックの予約ができます。

>>人間ドックの予約をする

STEP2 事前の検査と問診票の記入

検査当日の2~3週間ほど前に便潜血検査などの検査キット等が送付されます。
当日までにそれらの検査キットや問診票などを準備します。

STEP3 検査前日

検査の10時間以上前から絶食を行います。睡眠はしっかりとって体調を整えましょう。
検査当日はたばこ、飴、ガム、飲み物(水以外)などの摂取も控えて下さい。

STEP4 検査当日

当日朝5時以降飲食は禁止です。採便がある場合は便を2種類の容器に入れて持っていきます。

STEP5 検査開始

検査着に着替え、検査が行われます。

STEP6 医師による説明

検査の結果説明があります。同じ施設で継続して検査すると、過去の検査結果と照らし合わせができるのでおすすめです。

STEP7 専門スタッフによる保険指導

必要に応じて専門スタッフより生活改善や治療のアドバイスがあります。

一般の健康診断との違いは、検査当日に医師から結果説明を受けることができる、そして専門のスタッフから食事や運動、生活習慣についてもアドバイスも受けられる点です。

検査を受けて終わりではなく、検査後のフォローがあるのが人間ドック受診の最大のメリットです。
病を見つけることが目的ですが、プロからのアドバイスをもらうことで、自分の生活習慣を見直し、病気に罹らない身体づくりをすることがとても大切です。

人間ドックの費用の相場は?

人間ドックは基本的に自由診療となるため10割負担となります。
基礎検査中心のプランの相場は3~8万円。身体の隅々のリスクを知りたい場合は10万円からが相場です。

人間ドックは高額な検査料金がかかるのがネック。基本プランだけでなく追加オプションをつけるとあっという間に予算オーバーになってしまいます。

人間ドックを少しでも安くすませるにはどうしたらよいのでしょうか?
それは、疑わしい症状があればきちんと申告することです。

保険が適用されるのは明確な症状があり病気の疑いがあり、検査が必要だと医師が判断した場合です。
どの検査が必要なのかは医師の判断によりますが、胸部X線や頭部CT、上部内視鏡検査などは該当する症状があれば適用されやすくなります。

ただし、検査費用を安く済ませたいからといって嘘の申告はNGです!

人間ドックを受けるには?

医療機関へ直接予約します。
とはいってもはじめて人間ドックを受けるのに、どんな検査項目を受ければいいのか?どんなプランがあるのか?どんな病院がおすすめなのかわからないですよね。

そんな時に利用したいのが、人間ドック予約サイトです。
ここではおすすめの人間ドック予約サイトをご紹介します♪

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各種がん検診のほか、脳ドック、PET検査、レディースドックやメンズドックなど検査項目やコースから選択できます。

どんなコースがいいのか迷ったらコンシェルジュに電話で相談。コンシェルジュは22時まで対応しているので、ふと思いついた時に相談ができます。
マーソから予約・受診をすると受診金額に応じてTポイントが貯まり、使うこともできます。
検査費用が高額になりがちな人間ドックだからこそ、Tポイントを貯めてかしこく利用しましょう!


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医療リンク.comは全国の病院検索や病院の口コミをチェックできる人間ドック検索・口コミサイトです。

診療科目を選択後、市区町村を選び、最適な病院を検索します。同時に病院のリアルな口コミもチェックできます。

がん、心疾患、脳血管疾患の三大疾患を一日で検査できるPET検査を当サイトから予約すれば割引特典が受けられます!


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人間ドックのここカラダは、「じゃらん」「ホットペッパー」など情報媒体大手のリクルートが運営する国内最大級の各種検診の簡単比較・予約サイトです。

お住まいの地域と検査コースを掛け合わせて検索できたり、気になる病名や不安や悩みから探せたりなど、検索方法がユニークなのが特徴です。
性別と年代からおすすめの検査項目を探せるので、無駄な検査を省くこともできます。


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まとめ

 

人間ドック

人間ドックに代表される「任意型検診」は、検査内容を自分でカスタマイズして受けられるのが特長です。
基本検査では胃がん、肺がん、大腸がんの検査のほかに、住民健診にはない、肝臓がん腎臓がんの検査も含まれていることが多いです。
オプションで乳がん、子宮がん、前立腺がん検診が受けられます。

がん以外の疾患もチェックでき、検査結果に基づいて食事や運動のアドバイスももらえます。
病気のリスクが高くなる50歳以上の人は毎年受けておきたいところです。

デメリットは検査費用が高額という点。
基本100%自己負担になりますが、気になる症状がある場合は申告し、医師が必要だと判断した検査に限り健康保険が適用になります。

人間ドックを受けられる医療機関を探す方法として人間ドック予約サイトがあります。
人間ドック予約サイトから予約をするとTポイントがついたり、割引サービスが受けられたりと特典が受けられます。
かしこく予約サイトを利用しちゃいましょう♪


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監修者紹介

 

監修のドクター
この記事の監修

医療法人花仁会 秩父病院 外科部長

大野哲郎先生

専門は消化器・一般外科。平成12年群馬大学卒。医学博士。米国外科学会フェロー(FACS)。群馬大学大学院助教等を経て、平成25年に故郷である秩父市に戻り、秩父病院に赴任。腹腔鏡手術、上部下部内視鏡検査、早期癌に対する内視鏡治療、各種抗がん剤治療等に力を入れ、地域病院においても最新かつ最良な医療を提供できるよう日々努力を続けている。

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