胃がん セルフチェック胃がんは全てのがんの中で2番目に罹る人の多いがんです。特に男性女性に比べ胃がんになりやすく、罹患率・死亡率共に男性のほうが女性よりも上回っています。

胃がんになる原因は運動不足や偏った食生活などによる)生活習慣、ピロリ菌という細菌感染 といわれています。

ここでは胃がん危険度チェック、症状チェック、胃がんの初期症状と進行した状態の症状、また胃がんと間違われやすい病気などを紹介します。
 
 

この記事の監修
医療法人花仁会 秩父病院 医学博士外科部長
大野 哲郎 先生

 

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胃がんセルフチェック

胃がんは喫煙や食生活などの生活習慣、ピロリ菌の持続感染などが胃がん発生リスクを高めると言われています
まずは胃がんになりやすい生活習慣か危険度をチェックしましょう!

胃がん危険度チェック

 
Q1. ストレスを感じることが多い
Q2. 運動不足である
Q3. 野菜は嫌い
Q4. 冷たいものや熱いものを一気に飲みこむことがある
Q5. 週に3回以上飲酒をする
Q6. 塩辛い食べ物を好んで食べる
Q7. 喫煙者である
Q8. 血縁者に胃がんになった人がいる
Q9. 慢性胃炎と言われたことがある
Q10. ヘリコバクター・ピロリ菌検査で陽性だった

※ピロリ菌検査を受けたことがない人は「いいえ」で構いません。

 

さつき先生

Q9.Q10にチェックが入った人は危険度大!

Q10の「ヘリコバクター・ピロリ菌検査で陽性だった」は5点
Q9の「慢性胃炎と言われたことがある」は3点
Q1~8は各1点

で採点します。

5点以上になった方は胃がんリスク大です。

胃がん症状チェック

胃がんの初期は自覚症状がほとんどありません。 症状が出ることにはすでにがんが進行している可能性もあります。
ここで今の身体の状態をチェックしてみましょう

 
Q1. 胃のもたれが続いている
Q2. げっぷをする回数が増えた
Q3. 食欲がない状態が続いている
Q4. 吐き気や嘔吐が頻繁に続く
Q5. みぞおち付近の痛みが続いている
Q6. 下痢と便秘を繰り返している
Q7. 胃の不快感を感じるようになってから痩せてきている
Q8. 便の色が赤黒い。もしくは黒っぽい日が続いている

 

さつき先生

ひとつでも当てはまるようであれば、一度受診をしてもらいましょう。

まことパパまことパパ

ボク、胃がんの危険度チェックでかなり当てはまったんだよね


いろはママいろはママ

喫煙でしょー、飲酒でしょー、運動不足でしょー。だからお腹がポッコリしてるのよ


まことパパまことパパ

ママのそういうイヤミっぽい言い方はストレス源なんだよね。ほら危険度また上がった


いろはママいろはママ

だったら禁煙してみなさいよ。私なんか毎日受動喫煙でリスクひとつ上がったわ


まことパパまことパパ

禁煙するってどれだけツライかわかるかぁ?


いろはママいろはママ

うん。でも辞められるよ。だって私妊娠を機に辞められたもん


まことパパまことパパ

う~ん。やはり母は強し・・・

胃がんの初期症状は?

早期の胃がんは目立った自覚症状はなく、症状が現れたときにはかなり進行した状態で見つかることもあります。
ただ早期で見つかった人の半数はなんらかの症状があったという報告もあります。

主な自覚症状は、

  • みぞおちの違和感
  • みぞおちがすっきりしない
  • 食欲不振

などが挙げられます。
胃炎や胃潰瘍が併発した場合は胃の痛み、胃の不快感、出血などがあります。

以上の症状は自覚症状が現れた場合ですが、かなり胃がんが進行してしまってもまったく症状に現れないこともあります。
症状がない時こそ定期的に検査を受けましょう。

進行した胃がんの症状とは?

胃がんが進行すると様々な症状となって現れてきます。
主な症状は次のとおりです。

  • 上腹部の痛み、背中の痛み、腹部の重い痛み
  • 食欲低下・体重減少
  • みぞおちの重苦しさ
  • 食べるときのつかえ感
  • 胸やけ
  • げっぷがよくでる
  • 吐き気・嘔吐
  • がんこな下痢
  • 便秘
  • 貧血

特にダイエットしているわけじゃないのに食欲がなくなり体重が減る。そしてみずおちが何だか重苦しい。
これは胃がんの進行した症状で、胃の働きが悪くなることによって引き起こされる症状です。

食べる時につかえる、胸やけやげっぷが良く出る、ひどい場合吐き気や嘔吐してしまう。
このような症状はがんそのものが食べものの通過を妨げていることから起こります。

便秘は胃の働きが悪くなることから食欲が低下し自然と食事量や水分量が少なくなることから起こり、貧血はがんの部分から出血する影響から起こります。
貧血が進むと動悸や息切れ、顔色が悪くなることからがんが発見されることもあります。
なお、進行がんでは60~80%の人に貧血が起きているといわれています。

このように症状が現れたた、迷わず受診してください。その場合はじめから内視鏡検査を受けることをおすすめします。
胃がんを疑ったらまずは病院!です。

間違えやすい胃がんに似た症状の病気は?

胃がんの代表的な症状は他の病気でも同様に起こります。
早期の胃がんは胃炎や胃潰瘍でも同じような症状が起こります。
ただし、胃炎や胃潰瘍は胃粘膜の炎症ですが、胃がんは細胞レベルの病気です。
軽い症状だとしてもそれが胃がんだった場合、早期レベルのがんを見過ごすことになるので、病院できちんと受診しましょう。

胃炎

胃炎は急性胃炎と慢性胃炎に分けられます。

急性胃炎とは、胃の粘膜が急性にただれてしまった状態のことを指し、原因は薬剤によるもの、アルコール、ストレスなど。感染によるものやアレルギーによるものもあります。
急性胃炎の主な症状は、胃が重い・みぞおちが痛い・食欲不振・吐き気など。重症化すると、『吐血』や『血便』が生じます。

慢性胃炎とは胃の粘膜に炎症が続いている状態で、胃粘膜が薄くなって胃腺が委縮している萎縮性胃炎があります。萎縮性胃炎の原因のひとつはピロリ菌といわれています。

ピロリ菌がいると、軽いストレスや暴飲暴食などで胃がただれたり出血したり、潰瘍をつくることがあります。
そのため長期間にわたり慢性胃炎の状態のままだと何段階かの変異を経て、胃がんの発生に関与するのではないかといわれています。

症状は胃もたれ・胃痛・胸やけ・げっぷなどです。

ピロリ菌を除菌することで、将来の胃がん発生のリスクを減らすことができます。
また、ピロリ菌に感染していない、萎縮のない胃は胃がん発生のリスクが低いと言えます。

胃カメラで萎縮性胃炎の診断がつき、かつ、ピロリ菌感染が陽性の場合は保険診療で除菌が可能です。除菌治療は抗菌薬と胃酸を抑える薬の1週間内服です。
まだ一度も胃カメラの検査を受けたことのない方は一度は受けて萎縮性胃炎があるかどうかをみておくことが重要です。
萎縮性胃炎のある方は、ピロリ菌除菌の成否に関わらず、年に一度の胃カメラ検査をお勧めします。

胃潰瘍

潰瘍は胃の粘膜が傷つき部分的に欠損した状態のことを言います。胃にできた場合は胃潰瘍、十二指腸にできた場合を十二指腸潰瘍といいます。
胃炎が悪化すると胃潰瘍になるといわれています。

症状は、胸やけやげっぷ、吐き気、嘔吐、お腹の張りです。
その他黒褐色の血を吐く、コールタールのような黒い便が出る時は、胃の出血を起こしている可能性があります。

胃潰瘍が重症化すると腹膜炎を起こすことがあります。
腹膜炎は、潰瘍が深くなり胃に孔があき(穿孔)、腹腔内をおおう『腹膜』に炎症が起こった状態で、胃潰瘍が重症化した「腹膜炎」は死に至ることもあるので注意が必要です。

十二指腸潰瘍

十二指腸潰瘍は、十二指腸の粘膜に潰瘍ができる病気です。
20~40歳に多く発症し、ストレスの多い今の時代、増加傾向にあります。
十二指腸潰瘍の患者さんの中にはヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)の感染率が非常に高く、97%以上の感染率ともいわれています。

代表的な症状は腹痛で、特に夜間、早朝などの空腹時におこり、食物を食べると症状が緩和します。
潰瘍部分が出血し、時には吐血、下血がおこります。狭窄(きょうさく)や変形をおこし、食物が通過しにくくなり、嘔吐をおこします。

いろはママいろはママ

昔、慢性胃炎と診断されましたが、無症状でした


さつき先生

その時のピロリ菌検査では陰性でしたね


いろはママいろはママ

はい。もし陽性だったらピロリ菌の除菌治療を受けていたでしょうね


さつき先生

その後の1年おきの胃がん検診では異常なしですね


いろはママいろはママ

でも、ここ3年ぐらいゲップが頻繁に起きて辛いのです。
それを検診の時に伝えて胃カメラ検査をした結果、無意識に空気をたくさん飲みこんでしまう呑気症と診断されました


さつき先生

大きい病気でなくてよかったですね。1年ごとに検診を受けていると胃の状態の変化がわかるので、これからも定期的に検診を受けてくださいね

まとめ

胃がんは、喫煙や食生活の偏りやストレス、ピロリ菌の感染が危険因子といわれています。
生活習慣の見直しや定期的な検査を受けるなどのこころがけは必要です。

進行した胃がんはみぞおちの重苦しさや便秘や吐き気などの症状が現れますが、早期の胃がんは自覚症状があまり出ません。中には症状があらわれにくいパターンもあります。

また胃炎や胃潰瘍、十二指腸潰瘍は胃がんと症状が重なる部分はありますが、病気は別物です。
無症状の状態で仮にがんが見つかっても早期に発見できたことによって早期治療につながります。実際胃がんの治療を受けている人の約半数は早期の胃がんです。
定期的に検診を受けて早期発見早期治療を目指しましょう。
 

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監修者紹介

 

監修のドクター
この記事の監修

医療法人花仁会 秩父病院 外科部長

大野哲郎先生

専門は消化器・一般外科。平成12年群馬大学卒。医学博士。米国外科学会フェロー(FACS)。群馬大学大学院助教等を経て、平成25年に故郷である秩父市に戻り、秩父病院に赴任。腹腔鏡手術、上部下部内視鏡検査、早期癌に対する内視鏡治療、各種抗がん剤治療等に力を入れ、地域病院においても最新かつ最良な医療を提供できるよう日々努力を続けている。

参考文献・サイト

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