大腸がん セルフチェック大腸がんは、全がんの中で2番目にかかる人が多いがんで、女性の死亡率が最も高いがんです。

大腸がんにならないための確実な予防法はありませんが、食生活や生活習慣の見直しで大腸がんへのリスクを軽減することはできます。

ここでは大腸がん危険度チェック、症状チェック、大腸がんの初期症状と進行した状態の症状、また大腸がんと間違われやすい病気などを紹介します。
 
 
 

この記事の監修
医療法人花仁会 秩父病院 医学博士外科部長
大野 哲郎 先生

 

SPONSERD LINK

大腸がん危険度チェック

まずは大腸がんになりやすい生活習慣か危険度をチェックしましょう!

 
Q1. ストレスを感じることが多い
Q2. 運動不足である
Q3. 野菜や果物はあまり摂らない
Q4. 魚食より肉食に偏っている
Q5. 週に3回以上飲酒をする
Q6. 座り作業が多い
Q7. 喫煙者である
Q8. 近親者に大腸がんになった人がいる

 

チェックが多いほど大腸がんの危険度が上がります。
大腸がんを予防するには、肉食中心の欧米型の食生活から野菜や魚などを積極的に摂取するバランスのよい食生活に改めることが大切です。
適度に運動をし、ストレスを溜めこまず発散することを心掛けましょう。

大腸がん症状チェック

大腸がんの初期は自覚症状がほとんどありません。症状が出ることにはすでにがんが進行している可能性もあります。
ここで今の身体の状態をチェックしてみましょう

 
Q1. お腹が張ることが多い
Q2. 痔を長く患っている
Q3. 残便感がある
Q4. 吐き気や嘔吐が頻繁に続く
Q5. 下痢と便秘を繰り返している
Q6. 便が細い
Q7. 血便が出たことがある
Q8. 糖尿病がある

ひとつでも当てはまるようであれば、一度受診をしてもらいましょう。

大腸がんの初期症状は?

大腸がんの初期は自覚症状がほとんどありません。がん患者の約4割が診断時には自覚がないといわれています。

大腸がん検診では便潜血検査という便の中に血液が混じっているかどうかの検査を行ないますが、早期の大腸がんは便潜血検査でも診断できませんが、大腸がんの治療を受けた人の約4割は便潜血検査がきっかけで発見されています。

がん患者の4割に自覚がなく、4割の人が検査によって大腸がんが見つかっているということは、後の6割は自覚症状が出て大腸がんが発見されているということになります

つまり、何らかの自覚症状がある場合は、がんがある程度進行していると考えられます。
自覚症状がなくても40歳以上の方は是非年に1度、大腸がん検診を受けることをおすすめします。

進行した大腸がんの症状とは?

大腸がんが進行すると様々な症状となって現れてきます。
主な症状は次のとおりです。

  • 血便
  • 下血
  • 便通異常
  • おなかのしこり
  • 腸閉塞
  • 腹痛
  • 貧血

血便

大腸がんが進行すると、粘膜表面に潰瘍を作ることによって出血します。

下血

下血は比較的初期の段階でもみられる症状です。

便が大腸を通過するときにこすられて、血液が付着し、それが下血や血便、粘血便となって現れます。
血のかたまりが出たり、血の塊がでたりします。
やや黒ずんだ色のことが多く、血液といっしょに粘液が混じっていることもあります。

便通異常

腸管が狭くなるため、便と通りが悪くなることによっておこります。
主な症状は便が細くなる(便柱狭小)、残便感、下痢などです。

また、ある程度以上腸が狭くなると、腸の内容物の通りが悪くなって排便が思うようにいかなくなり、下痢と便秘を繰り返すようになります(交代制便通障害)。

おなかのしこり

S状結腸がんや直腸がんのように左側の大腸にできた場合は便通異常の症状が出やすい傾向がありますが、盲腸がんや上行結腸がんのように右側の大腸にがんができた場合は、そこを通過する便がまだ液状なので、相当大きくなってからでないと通りが悪くならず、気が付いたころにはお腹の外からしこりが触れるくらいになっていることもあります。

お腹のしこりや慢性的な貧血といった症状でて受診しがんが発見されることが多いとされています。

腸閉塞

腸閉塞とは、大腸にがんがあるなどの原因によって、食べ物や消化液、ガスなどが通らなくなる状態を指します。

腹部の腫瘤(しこり)などの異常を放置しておくと、がんは完全に腸を塞ぎ腸閉塞となります。
おなかが張って、便もガスも出なくなってしまい、激しい腹痛や吐き気もみられるようになります。
その場合緊急に入院し、手術かそれに代わる処置 が必要になってきます。

血便、下血、便通異常、おなかのしこり、腸閉塞、腹痛、貧血は大腸がんの主な症状ですが、これらの症状や起こり方はがんの発生部位や進行度によって差があります。

また、これらの症状は大腸がん特有の症状ではなく、がん以外の病気でも起こります。
しかし、出血や便通異常などの症状は、必ずしも毎日みられるとは限らず、一時的にはなんともなくなることもあります。

少しでもおかしいな?と感じる症状がでたら、早めに消化器科、胃腸科、肛門科、外科のある医療機関を受診し、検査を受けてください。

間違えやすい大腸がんに似た症状の病気は?

大腸がんの代表的な症状は他の病気でも同様に起こります。
一番間違えやすいのは痔疾患です。

ここでは大腸がんと間違えやすい病気を紹介します。

痔の主な症状は下血と血便です。痔は大腸がんと一番間違えやすい病気といえます。

肛門からの出血のため真っ赤な血が出ます。
便のまわりに血が付いたり、排便のあとで真っ赤な血がポタポタ便器に落ちたりするのが痔の典型的な症状です。
痛みや排便時の出血・排膿をともなうことがあるので、痔だと思っていると大腸がんが見過ごされることがあります。

痔は痔核(いぼ痔)、裂肛(切れ痔)、肛門周囲膿瘍・痔瘻(穴痔)があります。

痔核(いぼ痔)は肛門にある静脈叢(じょうみゃくそう)やそれらを支持する組織が多くなり、脱出してくる病気です。

裂肛(切れ痔)は肛門上皮に生じる亀裂・びらん(ただれ)・潰瘍のことをいいます。

肛門周囲膿瘍・痔瘻はどちらも細菌の進入によって膿がたまる病気ですが、肛門周囲膿瘍は肛門の外に、痔瘻は肛門の奥に膿瘍(膿がたまる)ができます。

膿瘍が破れて肛門の内と外をつなぐ膿の通路ができたものを痔瘻といいます。
痔瘻が何年も続いた後でがんと診断されることもあります。

痔は大腸がんと症状が似ているので、痔の症状だと自己判断するのはとても危険です。
これらの症状がでたら必ず大腸がんの精密検査を受けてください。

潰瘍性大腸炎

潰瘍性大腸炎とは主に大腸の表層粘膜にただれや潰瘍ができる原因不明の病気で、主な症状は持続性の粘血便 、下痢、腹痛です。

クローン病

消化管に原因不明の炎症が起こる病気で、半数以上の人に腹痛と下痢といった症状が現れます。
他の主な症状は発熱、下血、腹部のしこり、貧血、倦怠感、体重減少です。

まとめ

大腸がんの主な症状は、血便、下血、便通異常、おなかのしこり、腸閉塞、腹痛、貧血ですが、初期の大腸がんでは自覚症状がほぼありません。
また、痔と症状が似ているため、痔だと思い込んで受診が遅れるということはあります。少しでもおかしいなと感じたら、消化器科、胃腸科、肛門科、外科のある医療機関で早めの受診をおすすめします。

SPONSERD LINK



監修者紹介

 

監修のドクター
この記事の監修

医療法人花仁会 秩父病院 外科部長

大野哲郎先生

専門は消化器・一般外科。平成12年群馬大学卒。医学博士。米国外科学会フェロー(FACS)。群馬大学大学院助教等を経て、平成25年に故郷である秩父市に戻り、秩父病院に赴任。腹腔鏡手術、上部下部内視鏡検査、早期癌に対する内視鏡治療、各種抗がん剤治療等に力を入れ、地域病院においても最新かつ最良な医療を提供できるよう日々努力を続けている。

参考文献・サイト

Facebook・スポンサーリンク