ガン検診と胃ガン(その4)
ガン検診の有効性が高まってきたと言える昨今ですが、では、ガン検診をどこで行なえばいいのでしょうか。死亡率が1位といわれる癌はその専門の対策を事前に受けておくと安心です。しかも、ガン検診を受けた後、大きながん細胞が見つかってからでは後々大変です。できれば、ガン検診時から、癌専門の検診を受けることができる医療機関で事前に対策をしておくことが一番いいでしょう。ほとんどの場合は職場や地域に出張してくる検診車でガン検診を受けることになると思います。ガン検診車のレントゲン撮影は間接撮影でおこなわれます。
どのような優れた検査でも100%の精度ではありませんし、病気になる個々人の差があります。従って、がん検診にはある程度の見逃しがつきものといえます。さらには、過剰診断により、過剰な検査や治療を招く可能性があることです。ガン検診をしてしまうことによってがんの疑いが生まれると、そのための精密検査が増加します。また、治療の対象とはならない微小ながんが発見された場合でも、手術や薬物治療が行われることがあります。こうした過剰診断や過剰治療は、医療費の増大を招くことになります。これは患者にとっては大変怖いことです。
そしてさらには、ガン検診受診者の心理的影響をもたらす点です。精密検査が必要ということで不安を感じることもあるのではないでしょうか。最後に、ガン検査に伴う偶発症の問題です。たとえば、胃内視鏡検査では出血や穿孔などの可能性があり、極めて稀ですが死亡に至ることもあります。検診の不利益としてよく取り上げられる問題に、放射線被曝があります。検診による放射線被曝は、機器の開発・改善により、その影響は最小限に抑えられるようになりました。検診の放射線被曝によるがんの誘発や遺伝的影響は極めて低いと考えられますが、全く何も起こりえないと断定はできません。
また、ヘリコバクターピロリ抗体検査についてですが、血液検査によって、ヘリコバクターピロリ菌に感染しているかどうかを調べます。ヘリコバクターピロリ菌は、胃がんの原因となりうる細菌ですが、感染した人がすべて胃がんになるわけではありません。ヘリコバクターピロリ菌が原因となる胃がんは、小児期にヘリコバクターピロリ菌に感染し、高齢化してから発症しますが、その数はごく少数です。40歳以上の70%がヘリコバクターピロリ菌に感染しています。この検査では感染しているかどうかはわかりますが、胃がんの診断はできません。このように胃がんのガン検診は行われます。
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