ガン検診と大腸ガン(その17)
肝細胞ガンのガン検診についてです。肝がんの診断は、血液検査と画像診断法により行われます。どちらか一方だけでは不十分です。また、血液検査や画像診断法を駆使しても肝がんと診断がつけられないこともあり、その場合は針生検といって、肝臓の腫瘍部分に針を刺して少量の組織片をとり、顕微鏡で調べることも行われます。 画像診断ですが、肝がんの診断に重要な検査は、超音波検査とCTです。ともに痛みや苦痛がほとんどなく、外来で行える検査です。超音波検査は放射線の被曝がなく、腫瘍と血管の位置がよくわかります。ただ、患者さんの状態や部位によっては見えにくい場合があります。
太さ5〜6mmの気管支鏡を使って、気管支の壁から細胞をとったり、組織の一部をとり、標本をつくって顕微鏡でがん細胞があるかどうか検査します。これを生検と呼びます。検査時間は約20分です。検査中は目覚めており、通常、検査後数時間以内に帰宅できます。 病巣まで気管支鏡が届かなかったり、採取された検体が診断に十分でない場合、局所麻酔下に肋骨の間から、細い針を肺の病巣に命中させ、細胞をとります。この場合、レントゲンで透視をしながら行います。
ガン検診の受診率を低くしている理由の一つの財政難についてはメタボリック症候群対策として来年から実施される特定健診では法的義務付け、事業費の1/3を国が助成など、特別の計らいが行なわれているのに対し、がん検診では義務化を裏付ける法的根拠も財政支援も無く、いわば国の掛け声だけでしかないことが背景にあるようです。日本はとりわけガン検診に対する興味関心が薄いことで知られています。メタボリック症候群対策への注力は必要不可欠ではあるでしょうが、それと同程度、せめて半分くらいはガン検診への対策を強化してほしいものです。
このように、腫瘍マーカーは、がんの診断や治療の効果判定、再発の有無の診断に役立ちます。肝がんの腫瘍マーカーは、肝がんであっても陰性のことがあり、また、肝がん以外の肝炎・肝硬変だけでも陽性のことがあり、全面的に信頼できるわけではありません。したがって、腫瘍マーカーの検査だけでは不十分で、どうしても画像診断を同時に行わなければなりません。画像診断や血液検査の結果から、多くの場合は肝がんと診断がつけられます。しかし、中には典型的な結果が得られず診断がつけられないことがあります。
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